北大津まちづくりネットワーク　〜滋賀県大津市 雄琴・仰木の里のまちづくりを考える集い〜

2011年6月5日に行われた「幸福の科学学園　建設ストップに向けた緊急の集い」において、
建設候補地周辺の地盤に関する考察報告が行われました。

その中で触れられた地すべりのメカニズムと、考察報告内容について、当ホームページで解説致します。

地すべりは、地表面を摩擦の力で止めておけなくなることで発生します。
ひとつのパターンとして、下図の�@〜�Cの流れで地すべりが発生すると言われています。

�@　過去に沼地だった土地を埋め立てたり、粘土層が地中に存在すると、地中に水が溜まっていることがあります。


�A　雨が降ると、しみ込んだ雨水が地中に溜まっていき・・・地中の地下水面が上昇します。


�B　地下水面が上昇すると、その上にある地面が持ち上がり、地表にひびが入ったりします。
　　この持ち上がった影響により、従来と比較して地下面と地表面との摩擦力が減少します。


�C　最終的には、地表面が動かないように止めている摩擦の力よりも、地下水面の上昇力が上回ったり、
　　地震などで揺れが発生した場合には、上に乗っている土地がはがれ、地すべりとなって土地が崩落します。

先の説明で、地すべりは、地表面を摩擦の力で止めておけなくなることで発生すると説明しましたが、
この傾向は、盛り土により作られた斜面に隣接する土地で特に顕著にあらわれます。

実際に、いくつかの新聞記事で地盤工学の専門家より盛り土宅地の地滑りの具体例が示され、
その危険性が指摘されています。

盛り土宅地の地滑り事例紹介

　　2011. 5.1 朝日新聞 「盛り土宅地　地滑り集中　震災９県の９５０件「居住困難」(引用記事)

　　2011. 5.16 読売新聞 「科学MONDAY　「盛り土」地滑り 傾く家(引用記事)

今回、滋賀県大津市に計画されている幸福の科学学園　関西校の建設候補地は、かつて谷や川であった土地を
埋め立ててつくられており、非常に軟弱な「谷埋め盛土」である疑いがあることが報告されました。

実際に雨上がりの1〜2日後に候補地周辺を歩くと、周囲に大量の水が染み出していることが住民により確認されており、
地下水の存在をうかがい知ることが出来ます。

学校建設候補地に対する地すべり防止策など、安全面に関する幸福の科学学園、清水建設の最終見解は、
住民説明会が開催されないため、住民は確認することができません。

もしも、このまま建築申請が提出されるようであれば、地盤の補強・改良を伴う「開発行為」なく
工事が進む可能性があります。