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問題点B 核心を避けて私学審議会に説明された地元の反対理由。

幸福の科学学園・関西校の学校設置を審議した私学審議会では、認可を巡る大きな論点として、
地元との地域連携が進まないことが問題視されていたことが議事録から明らかになりました。

この地域連携の議論は学校設置認可の審査が始まった一年半前から最後まで続きました。

また、私学審議会の議事録によれば、私学審議会の委員からの挙がった懸念の声に対して、
私学審議会の事務局が学園に代わって委員への反論や説得を行う構図にあったことも
明らかとなりました。

一方、地元住民の置かれた境遇については、事務局から私学審議会に対して、
適切に説明されたとは言い難い状況にあったようです。

最初の私学審議会が開かれた時点で、既に学園と地元住民との溝は決定的!!

議事録を見ていく前に、議論の前提となる学園と地元・仰木の里の間の状況と主張について、
私学審議会の審議に最初に諮られた当時の状況を整理します。

最初の議事録が残されている2011年8月4日以前には、既に下記の出来事が発生していました。

・学園による住民説明会の拒否、及び、質問回答拒否 (2011年2月下旬以降〜)
・宗教法人主催の大規模な集まりで信者に対して住民を「最大最強の敵」と発言 (2011年6月)
・中高層説明会において、宗教法人幹部と建築業者らが住民席から建築を容認とする
 「ヤラセ発言」を行い、説明会が紛糾 (2011年7月30日)

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理由は、幸福の科学学園職員・宗教法人幹部・清水建設らの行為が引き金に。


特に地元・仰木の里住民に驚きを持って受け止められたのは、学園副理事長という幸福の科学
学園グループにおいて責任ある立場の人が、教育事業成功祭という宗教法人主催の大規模な
集まりで不特定多数の信者に対して住民を「最大最強の敵」と発言
していたことでした。

また、それまで学園は宗教法人とは別団体であるを主張しながら、中高層建築物事前協議説明会
では、宗教法人の幹部主導で住民席からの「やらせ発言」が行われた
ことで、地元住民と学園の
あいだの溝は決定的なものになりました。

『説明会で「やらせ発言」までして学校を建てないといけないのか?』
『地元と連携しようという姿勢が全く見えない』

地元住民の間では、このように目の前で見せられた『具体的な出来事』を目の当たりにし、
学園関係者は学校教育事業者として「容認できない」という思いが強くなりました。

さらには、学園の職員関係者が、宗教法人の幹部をも巻き込みながら地元住民を軽視する
行為を行った事実から、学園の母体である幸福の科学グループに対する不信感も非常に
大きくなりました。

このように、最初の私学審議会が開かれた時点では、既に具体的な出来事が積み上がっており、
学園と地元住民との溝は修復困難な状態にあったのです。

地元住民は、学園に対して、住民説明会の場と、文書のそれぞれで一連の出来事に対する
説明と謝罪を要求しました。これは、今回の出来事を過ぎた出来事としてけじめのない状態とせず、
地元との話し合いを以後、正常にできるようにするための要求でした。

仰木の里住民が「対話会」ではなく「住民説明会」にこだわった理由は、まさにここにあったのです。

しかしながら、学園は滋賀県総務部総務課に対して、フランクな話し合いの場を持つためと
説明し、住民説明会と別名の「対話会」に切り替えました。
未だに住民説明会は開催される気配さえありません。

私学審議会で学園が地元と対立している理由は具体的に説明されず。

このような経緯を辿った後に審議に入った私学審議会に対し、
学園と地元住民の間の状況はどのように伝えられたのでしょうか。

私学審議会に対しては、事務局が委員に説明するという形式で情報提供がなされました。
議事録を引用し、その一部を紹介します。

[2011年8月22日の私学審議会(協議会)議事録1ページ(pdf1ページ)より引用]
 委 員: (前略)
      県に届いている住民の反対理由として、どのようなものを把握しているのか?

 事務局: 反対の理由として
      ・平成22年10月の新聞報道で始めて知ったことや、事前の情報がなかった事への
       学園への不信。
      ・学園からの地域ごとの住民説明では、十分な納得が出来なかった。
       次回の説明会を要望したが、学園が開催しなかった。
      ・宗教法人と学校法人が一体化していると思える。
      ・情報開示がなく、教育内容に対する不信感がある。

[2011年8月22日の私学審議会(協議会)議事録7ページ(pdf7ページ)より引用]
 事務局: 那須校については、宗教施設が近くにあり、近隣とは連携が出来ていると法人から
       聞いている。今回は住宅街に建つということで、新興宗教の学校が建つという
       ことで、反対が出ている。


私学審議会の議事録には、先に挙げた出来事、また、それが原因で住民が学園に不信感を
抱いているということが私学審議会に伝えられた形跡は一度もありません。

それどころか、反対の理由として、「新興宗教の学校が建つので反対している」という印象操作と
取れる発言まで議事録に残っています。

そして、地元の反対への対応については、下記のように説明されました。

[2011年8月29日の私学審議会議事録9ページ(pdf9ページ)より引用]
 事務局: 学園も地域連携を軽く見ているものではない。9月10日に法人は何をするのか聞いて
      いると、まずは地盤への対応であり、次に宗教をどう教育に取り入れていくかである。
      これまではボタンの掛け違えもあり、不安解消に取り組んでいくこととしている。
      学校が出来て突然に地域連携が出来るわけではなく、出来る前から必要であることは
      法人も理解している。我々は、これを注視していきたい。

学園による「最大最強の敵発言」、「中高層説明会での宗教法人幹部と建築業者による
ヤラセ行為」は、明らかに地元住民に向けて行われた行為であり、単に「ボタンの掛け違い」で
片付けられる程度の出来事ではありません。

話し合いを拒否したのは"地元住民"!?

私学審議会では、「地域連携に向けた話し合いが持たれるようにできないか」という観点で
議論が進みました。しかしながら、その議論においても、事務局は地元住民に向けて行われた
行為に言及しないばかりか、むしろ、住民側が説明に応じないとする説明を繰り返し委員に
対して行っていた
ことが明らかになりました。

[2012年1月12日の私学審議会議事録14ページ(pdf14ページ)より引用]

 事務局: 今の●●のご発言ですけれども、私どもも学園側と住民側の話を聞いていますと、
      さきほど課長の方からも説明がありましたように、話し合い自体を住民が完全に
      拒否されている。


      それはなぜかと言うと、さきほどありましたように、時計が止まったという
      話やないんですけれども、説明会が1回しか開催されていない、
      各自治会ごとに1回ずつされているんですけれども、それでは不十分やという
      ことで、もう一度説明会をして欲しいというようなことも、住民の方から私ども
      お伺いしていますので、そういったことについても、なんとかやってもらえへんか
      というようなことで、学園には伝えはしています。

      ただなかなかな、お互い納得と言いますか、話し合う意思があってこその話し合い
      ですので、なかなか片方が完全に嫌だという頭でおられますので、話し合いにすら
      応じないと言うような、そういう姿勢を示されておられますので、なかなか難しい
      ことがあるのかなと。●●さんのおっしゃることは、十分私どももよくわかって
      おるつもりですので、そういう努力はさしていただいているということで、ご理解を
      頂きたいと思います。

そればかりか、最初の私学審議会が開催されてから半年が経過していた時点でも、
学園による「最大最強の敵発言」、「中高層説明会での宗教法人幹部と建築業者による
ヤラセ行為」に触れることなく、反対理由を下記のように説明し続けていました。

[2012年3月1日の私学審議会議事録22ページ(pdf2ページ)より引用]
       (前略)
 事務局: 反対派住民との話し合いの関係なんですが、宗教法人に対する感情的な理由から、
      学園計画の撤回をまだ一貫して求められている方もおられまして、平行線の状態
      というのが実際のところでございます。
      
       (中略)
      学園がもう一つ言っておりましたのは、学園の説明会の開催の条件として、反対派
      住民の方から宗教法人に関する質問も多くございましたので、宗教法人の質問に
      対しても答えますよと、いうふうなことで対話会を開いていこうとしましたら、
      宗教法人が出るなら参加はしないと、いうふうな揚げ足をとるような対応をされた
      というようなことも聞いております。

さらには、学園の地元対応に関して、本来、審議会で意見を言う立場にない事務局が、
"説明の姿勢"を評価する発言まで行っていたのです。

[2012年1月12日の私学審議会議事録26ページ(pdf26ページ)より引用]
 事務局: 学園側も、かなり住民側に説明しようという姿勢は感じられますし、どういう風に
      すれば理解してもらえるのかなと、そういう相談も何度も受けていますので、
      学園側に住民を軽視するという姿勢はないですので、なんとかしてこちら側もうまく
      住民の方に理解してもらえるような説明をして欲しいと言っていますし、学園側も
      基本的にはそういう姿勢です。

地元の懸念について、まち連が文書で私学審議会に資料を上程するよう滋賀県に提出していた
中で行われたことを踏まえると、公平性に欠ける審議誘導があったと言わざるを得ません。

私学審議会の委員に広がった「地元の反対理由の謎」は、ついに説明されず。

このように地域連携が進まない状況に疑問を呈する委員が現れます。

[2012年1月12日の私学審議会議事録23ページ(pdf23ページ)より引用]
 委 員: 住民の方々がなぜ反対されているのか、というようなことを審議会で、事務局にも
      資料を集めていただいて、検討する場所というのを作ってもいいかもしれません
      けれども、それはそれで大変でしょう。

 委 員: ただ、こういう宗教だから反対しているのであればね。

[2012年1月12日の私学審議会議事録23ページ(pdf23ページ)より引用]
 委 員: 要するにこういう、なぜ説明会にでられないんですか、ということを地元の方に。
      地元の方の言い分どうこうを審査するとかやないと思うんですよ。なぜ、説明会に
      出られないのかという、この1点については、地元の方に対して確認する必要が
      あるのかなぁ、という思いを持っているんですよ。この論調でいけば、話し合いに
      応じてもらえないという、入り口でなんかシャットアウトされているみたいな書き方
      されているんで、なぜ説明会に出られないんですか、とその一点だけでも私は聞きたい
      なと思っているんです。
      
      説明会があるのに出えへんのは、それはもうあなた方の勝手でしょ、
      と最終なりますからね。理由さえはっきりすれば。

しかしながら、学園による「最大最強の敵発言」、「中高層説明会での宗教法人幹部と建築業者
によるヤラセ行為」に起因する学校事業者に対する不信が反対理由の一つであることは、
事務局から私学審議会に対して報告され、具体的に取り上げられることはありませんでした。

事務局が、地元との関係を正確につかんでいたか、本気で地域連携を問題視していたのか、
大いに疑問が残ります。