1. HOME > 学校設置反対の動きと経過 > 『学習会 〜那須校に関する名誉毀損訴訟と建築裁判に関する情報提供会〜』2015年4月

『学習会 〜学園・那須校に関する記事を巡る訴訟と建築裁判に関する情報提供会〜』が開催されました

仰木の里まちづくり連合協議会(略称:まち連)の主催で学習会が開催されました。

 日時:2015年4月19日(日)
 場所:仰木の里支所3階 大会議室
 内容:第1部:14:00〜15:00  幸福の科学学園・那須校で行われている教育の実態
     第2部:15:15〜16:45  裁判の現況と学園用地の危険性

当日は仰木の里の地域から50名、弁護団・講師など計9名の出席がありました。 学習会は各自治会で定期総会が集中する年度を跨ぐ時期での開催でしたが、第1部・第2部とも訴訟に大きな動きがあった経緯もあり、タイムリーな情報提供に重点が置かれた学習会でした。

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学習会の様子(写真提供:仰木の里まちづくり連合協議会)

[学習会の概要]
(第一部) 幸福の科学学園・那須校で行われている教育の実態 (外部講師)
●幸福の科学学園提起の名誉毀損訴訟について
週刊新潮(2012年11月22日号)の記事に対する1億円の賠償賠償等を求める訴訟について、第1審・第2審の最新の裁判結果が紹介されました。 記事は、那須校による宗教教育、政治教育、生徒指導の方法への疑問を提起する内容でしたが、判決は第1審・第2審とも請求の全面的な棄却という学園敗訴との経過が紹介されました。 (2015年4月19日現在、最高裁に上告中)

公判での記事に対する事実認否では、一般科目で霊言に言及する行為を学園・教頭が認めたことや、 幸福実現党を支持する授業・選挙活動に参加した教員による報告会が行われた事例があったことが扱われており、 それらを踏まえた学園請求の全面棄却であることを鑑みると、改めて「教育指導要領からの逸脱」「教育基本法違反」を心配せざるを得ないことが語られました。

また、那須校と同一学校法人が運営する関西校についても同様の懸念が払拭できないことが指摘され、 年間1億円以上の私学助成金が使われる関西校の運営を行政・地元が厳しくチェックしていく必要性が提起されました。

●大学設置不認可とHSUについて
宗教法人・幸福の科学が千葉県長生村で2015年4月より開校した私塾「ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ」(HSU)に対して 2014年度の那須校の卒業生の80%が進学した実態が報告されました。

(第二部) 裁判の現況と学園用地の危険性 (講師:仰木の里顧問弁護団、土木専門家)
学園建築物に関する除却・使用停止等を求める義務付け訴訟の経過報告では、 仰木の里弁護団が2015年4月16日の大津地裁の公判でスライド(甲105号証)を用いて主張した学園用地の危険性に関する プレゼンテーションの再現が地域住民向けに行われました。

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学習会の様子(写真提供:仰木の里まちづくり連合協議会)

裁判所でスライド形式のプレゼンテーションの機会が認められることは極めて稀であり、法廷で説明の機会を持った以上は、学園用地の危険性についての具体的な中身の審理がなされることを期待する旨のコメントがありました。

[学習会を終えて]
今回の学習会では、那須校の記事を巡る訴訟について学園の全面敗訴との判断に至った内容が判決文を踏まえて詳細に語られました。 判決に至る過程で明かされ、学園が認めた事実は関西校の設置認可に至る過程で仰木の里住民が学園に対して不安払拭の説明を求めていた事柄ばかりであり、「教育指導要領からの逸脱」「教育基本法違反」が事実上認定されるような結果となっている訴訟の経過に不安に思う意見が会場から多く挙がりました。 更には、2014年末の大学設置不認可の決定も踏まえて、滋賀県私学審議会での認可について改めて疑問を呈する意見もありました。

また、学園用地を巡る裁判については、審理が実質的論点に踏み込んだ議論となっており、着実に進んでいるように思われるという感想があった一方で、 今わかっている危険の兆候を地域でしっかりと認識していくことが重要と言う意見も寄せられるなど、裁判の結論が出るまでに何ができるかを考えさせられる学習会となりました。