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「幸福の科学学園建設に関する報告会」が開催されました

進行中の建築確認取消訴訟の経過を中心に報告会が開催

 仰木の里まちづくり連合協議会(略称:まち連)の主催で、『幸福の科学学園建設に関する報告会』が開催されました。

 日時:2012年12月9日(日) 14:00〜16:00
 場所:滋賀県大津市仰木の里市民センター大会議室3階

今回の報告会では、2012年8月6日の訴状提出に始まり、10月11日、11月9日の2回の口頭審理、
11月29日の執行停止(=建築を即時停止するかどうか、以下「仮処分」と表記)に関する大津地裁の
判断結果を中心に、現在進行中の建築確認取消訴訟の経過に関して、まち連と弁護団より説明が行われました。

また、学校設置認可に関わる滋賀県・私学審議会の動向するトピックも紹介されました。


(以下、報告会の主な内容)

■建築確認取消訴訟に関するトピック
(弁護団)
・仮処分を求めた意図は、開発許可を得ないで建築確認だけで建ててしまおうということに対して、
 地滑り等の問題を未然に防ぐべく、工事を停止することにあった。

・今回の建築確認取消訴訟では、仮処分に加えて、建築確認の中身・法適合性を問う「本訴」の審理も行われ、
 その一部は、既に仮処分に関する審理の中で進行中であること。

・執行停止に関する大津地裁の結論は「重大な損害を避けるため緊急性が無い」として却下だった。
 ただし、地元懸念の地滑りについては「起こり得る」と否定されなかったことに加えて、
 開発行為該当の観点で建築確認の違法性が示唆された内容であった。

・仮処分の大津地裁の判断に対しては、不服として大阪高裁に即時抗告の申し立てを行った。

(まち連)
・仮処分を求めたことにより、「建築確認に対する違法性の疑いがある」という判断を早く引き出せた。評価したい。

・訴訟に先立って行われた大津市建築審査会では、最大切土が「1.8m」とされた判断が、今回の執行停止に関する
 決定文では「少なくとも1.93m」と覆っている。大津市の建築関連部局が深く関わって棄却した建築審査会の裁決の
 重要根拠が既に覆った事実は重く受け止めて欲しい。

 大津市立会いの工事後の検査において、申請図面との乖離や法基準を超えた工事の疑いが
 発生した場合には、大津市長が建築基準法に基づいて是正命令・指導を行う権限がある。

 建築審査会・訴訟にまで発展した建築物の検査に対して、仮に法基準を超えた工事の疑義が発覚した場合には、
 工事検査完了済証の交付停止を含めた監督の役割をしっかり果たして欲しい。大津市長には文書でも要望中。

■学校設置認可に関するトピック
(まち連)
・11月下旬の新聞記事に掲載された滋賀県・私学審議会の委員のコメントを紹介。
 これまでの議論に対する悩みが掲載される中、滋賀県の対応に注目したい。引き続き、地元要望は伝えていく。

・幸福の科学学園が週刊新潮らを相手取った訴訟を起こしたことの紹介。
 学園が訴訟を起こしたという事実に対して、訴状での争点と動向を見守る。


全体的な印象として、幸福の科学学園・関西校は2013年4月開校という予定の中、
学園と地元との間に積みあがった問題は何も解決されていないことを改めて感じさせられる報告会でした。

残りの期間で裁判所、私学審議会からどのような決定がなされるのか、地元不安は解消されるのか、
まだまだ予断を許さない状況が続きそうです。