週刊新潮7月24日文月増大号に掲載の幸福の科学大学に関する記事について
2014年7月16日発売の週刊新潮2014年7月24日文月増大号の132ページから135ページに渡って「来春開校でも審議会から“ダメ出し”40か所!文科省も手を焼く「幸福の科学大学」驚愕の実態」という記事が掲載されました。記事によれば、幸福の科学学園が2015年春に千葉県長生村での開校を目指す幸福の科学大学の設置にあたり 大学設置申請を提出したものの、文科省の諮問機関である大学設置・学校法人審議会より40にも及ぶ指導項目が指摘され、 中でも下記に挙げた3項目が特に問題視されていると紹介されました。
@学部名に前例がない。(記事では具体例として「人間幸福学部」が引用紹介。)
A大学で幸福の科学の教義を教えることに疑義がある。
B教団職員を長く務めてきた人物は学長として認められない。
このような諮問機関の指導に対し、宗教法人幹部は〈私たちは、この修正は到底受け入れられないものとして、信仰をかけて闘う予定です。> と受け入れの意思が無い旨を宗教法人が開催した集会の中で決意表明し、その様子を全国の宗教法人施設に動画頒布していたことも明らかとなりました。 更には、開校予定地の村議会議員による地元での学校法人の振る舞いに関する証言や、審議にあたる文科省関係者の証言に加えて、 幸福の科学グループ内で行われた大川総裁の教育事業の方針についての発言が引用紹介されるなど、大学設置申請に纏わる現況が 具体的に伺い知れる内容の記事でした。
記事中には到底見過ごせない発言の数々
今回の記事で非常に驚いたのは、幸福の科学グループの代表である大川氏が多くの信者に向けて述べた下記のような発言が掲載されていたことです。
・文科省の指導要領を逸脱する意思を示す発言。
・入学関係者に対して開校予定地での反対活動の押さえ込みを積極的に助長する発言。
@文科省の指導要領を逸脱する意思を示す発言
当ページでは、これまで学校法人 幸福の科学学園が滋賀県仰木の里で開校した関西校の 学校設置に関わる経過について扱ってきましたが、その中には地元住民からは学園に対して「学校で幸福の科学の教義を教えるような宗教活動が日常的に行われることはないか」、 「学校教育法で禁止されている政治教育の実施など逸脱するようなことは起こらないか」という問い掛けも行われていました。 この問い掛けに対しては、説明会や文書返答を拒否することで学園は一切答えることはありませんでしたが、そのような地元対応を巡って 大荒れに荒れた私学審議会での諮問の末、関西校の設置認可が滋賀県知事からなされた直後に下記のような発言が行われていたのです。
[以下、記事p134より引用]
今回、大学設置審議会が申請書面より「大学で幸福の科学の教義を教えることに疑義がある」との判断となり是正意見に至ったのであれば、 仰木の里で行われている教育方針・内容についても、同一学校法人が提出した大学設置申請の内容と大きくかけ離れているとは考えにくく、 住民が開校前に投げかけた「学校で教義を日常的に教えるのではないかという」懸念は現実となっていく可能性があると捕らえざるを得ません。 また、この発言のとおりの方針であれば、開校済みの中学・高校(那須項、関西校)においても文科省の指導要領を逸脱していく 教育方針であるのかという疑問を持たざるを得ません。
A反対活動の押さえ込みを積極的に助長する発言
また記事では、教育方針に留まらず、地元対応に関する発言まで記されていました。
[以下、記事p134-p135より引用]
グループを束ねる宗教法人の代表が「地元の反対運動みたいの押さえ込んでくれたから上がったりと、 ちょっと上がり下がりはあるんです」と発言し、それを不特定多数の信者に向けてグループ内で広く発信する行為は、 話し合いによる地域連携で目指すべき方向とは真逆の姿勢であり、地元住民には到底受け入れられません。 また、「押さえ込み」が指す行為についても不安を覚えずにはいられません。 仰木の里では「学園保護者の会」を名乗る団体から学園の直隣区画に住む住民の個別宅に2013年末に掛けて、のぼり旗の撤去等を 一方的に迫る連日の文書投函が発生していましたが、このような発言が影響していた可能性も連想させます。
・文科省の指導要領を逸脱する意思を示す発言。
・入学関係者に対して開校予定地での反対活動の押さえ込みを積極的に助長する発言。
@文科省の指導要領を逸脱する意思を示す発言
当ページでは、これまで学校法人 幸福の科学学園が滋賀県仰木の里で開校した関西校の 学校設置に関わる経過について扱ってきましたが、その中には地元住民からは学園に対して「学校で幸福の科学の教義を教えるような宗教活動が日常的に行われることはないか」、 「学校教育法で禁止されている政治教育の実施など逸脱するようなことは起こらないか」という問い掛けも行われていました。 この問い掛けに対しては、説明会や文書返答を拒否することで学園は一切答えることはありませんでしたが、そのような地元対応を巡って 大荒れに荒れた私学審議会での諮問の末、関西校の設置認可が滋賀県知事からなされた直後に下記のような発言が行われていたのです。
[以下、記事p134より引用]
大川総裁は最初から、認可さえ取りつけてしまえば後は野となれ、と考えているようで、現に
13年2月、講演「『教育の使命』講義」の際の質疑応答で、信者から大学について問われた際に
は、〈文部科学省の指導要領の範囲内に沿った 建前上そういうことになっておりますので、
一応、無視してはなりませんので。認可が下りるまでは、それは、うはは! 一応文部科学省
のご指導方針に合わせた方向で器の中に入るように作って いこうと思いますが、長い
時間かければ、逸脱して行くことは当然ありうるかと思っております〉
13年2月、講演「『教育の使命』講義」の際の質疑応答で、信者から大学について問われた際に
は、〈文部科学省の指導要領の範囲内に沿った 建前上そういうことになっておりますので、
一応、無視してはなりませんので。認可が下りるまでは、それは、うはは! 一応文部科学省
のご指導方針に合わせた方向で器の中に入るように作って いこうと思いますが、長い
時間かければ、逸脱して行くことは当然ありうるかと思っております〉
今回、大学設置審議会が申請書面より「大学で幸福の科学の教義を教えることに疑義がある」との判断となり是正意見に至ったのであれば、 仰木の里で行われている教育方針・内容についても、同一学校法人が提出した大学設置申請の内容と大きくかけ離れているとは考えにくく、 住民が開校前に投げかけた「学校で教義を日常的に教えるのではないかという」懸念は現実となっていく可能性があると捕らえざるを得ません。 また、この発言のとおりの方針であれば、開校済みの中学・高校(那須項、関西校)においても文科省の指導要領を逸脱していく 教育方針であるのかという疑問を持たざるを得ません。
A反対活動の押さえ込みを積極的に助長する発言
また記事では、教育方針に留まらず、地元対応に関する発言まで記されていました。
[以下、記事p134-p135より引用]
加えてこの質疑応答では、大学の運営母体となる学校法人の不健全さも露呈した。ある女性
信者が、登校拒否で学力が中学ー年生レベルだった息子が、 大津市にある幸福の科学学園
関西高校を受験し、補欠合格ののち繰り上げ合格したという体験談を話した。それに対する
総裁のコメントは、〈よく入れたね。普通は入れないもんですけどねぇ。あなたの活躍がよっぽど
欄外にでも書いてあったんじゃないでしょうかね。親の奉仕活動が書いてることもあるので、
そういう場合に補欠の順位が移動することがありますので。職員の子弟でも、補欠の順位が
下がっていくこともございまして、親が手強い親だと学校のほうが嫌がったりして。ちょっと
上下があったりですね。
地元の反対運動みたいの押さえ込んでくれたから上がったりと、ちょっと上がり下がりは
あるんですけど〉
信者が、登校拒否で学力が中学ー年生レベルだった息子が、 大津市にある幸福の科学学園
関西高校を受験し、補欠合格ののち繰り上げ合格したという体験談を話した。それに対する
総裁のコメントは、〈よく入れたね。普通は入れないもんですけどねぇ。あなたの活躍がよっぽど
欄外にでも書いてあったんじゃないでしょうかね。親の奉仕活動が書いてることもあるので、
そういう場合に補欠の順位が移動することがありますので。職員の子弟でも、補欠の順位が
下がっていくこともございまして、親が手強い親だと学校のほうが嫌がったりして。ちょっと
上下があったりですね。
地元の反対運動みたいの押さえ込んでくれたから上がったりと、ちょっと上がり下がりは
あるんですけど〉
グループを束ねる宗教法人の代表が「地元の反対運動みたいの押さえ込んでくれたから上がったりと、 ちょっと上がり下がりはあるんです」と発言し、それを不特定多数の信者に向けてグループ内で広く発信する行為は、 話し合いによる地域連携で目指すべき方向とは真逆の姿勢であり、地元住民には到底受け入れられません。 また、「押さえ込み」が指す行為についても不安を覚えずにはいられません。 仰木の里では「学園保護者の会」を名乗る団体から学園の直隣区画に住む住民の個別宅に2013年末に掛けて、のぼり旗の撤去等を 一方的に迫る連日の文書投函が発生していましたが、このような発言が影響していた可能性も連想させます。
改善されない地域連携のやり方
更に記事では、大学設置予定地とされる長生村での地元対応に関する実情も記されていました。
[以下、記事p135より引用]
記事には、請願の取り下げを迫ったり、請願を行った村民への個別訪問が行われた事が記されていましたが、これらは訪問を受けた側の意に 反する行為があったことは明白です。その他にも記事中では大学建設についての説明会においてフロアから信者が 一般住民を誹謗にする発言がなされた事が記されるなど、仰木の里で行われた中高層説明会で宗教法人幹部が住民席から住民を 装って意見を述べようとしたヤラセ行為の一幕を思い起こさせる出来事も紹介されており、これが事実であるならば場所は変われど 学校予定地周辺住民への対応が変わっていない点は大変残念でなりません。
[関連コンテンツ]
幸福の科学学園、地元説明会に教団幹部が紛れ込んで紛糾【録音データあり】
(やや日刊カルト新聞)
また、今回の「大学設置に向けた姿勢」は、同一学校法人が進めているものであることから「既存校の運営姿勢」とも 考えざるを得ません。一方で、そのようなやり方を結果的に容認してしまった滋賀県の前例が今回の千葉県での事態を 生んでいるといえるのかもしれません。
[以下、記事p135より引用]
建設予定地である千葉県長生村では、 大学および教団への不信感がいまだ拭えていない。
ある住民は、こう嘆くのだ。13年6月、長生村議会は、幸福の科学大学の設置認可に反対する
住民請願を全会一致で採択。慎重に検討するよう求める意見書を文科省に提出し、さらに同年
12月には村民が村内外553人の署名を添え、あらためて文科省に設置認可反対の請願を
行っている。
村議会関係者が言う。「村民が議会に請願を提出した際、幸福の科学関係者が議長らを
訪問し、訴訟をほのめかして請願を取り下げるよう圧力をかけてきました。
もっとも、請願は住民の権利ですから要求は突っぱねられましたが、一方で教団側は、請願を
行った村民を突き止めて自宅を訪問するなどしていたのです」
ある住民は、こう嘆くのだ。13年6月、長生村議会は、幸福の科学大学の設置認可に反対する
住民請願を全会一致で採択。慎重に検討するよう求める意見書を文科省に提出し、さらに同年
12月には村民が村内外553人の署名を添え、あらためて文科省に設置認可反対の請願を
行っている。
村議会関係者が言う。「村民が議会に請願を提出した際、幸福の科学関係者が議長らを
訪問し、訴訟をほのめかして請願を取り下げるよう圧力をかけてきました。
もっとも、請願は住民の権利ですから要求は突っぱねられましたが、一方で教団側は、請願を
行った村民を突き止めて自宅を訪問するなどしていたのです」
記事には、請願の取り下げを迫ったり、請願を行った村民への個別訪問が行われた事が記されていましたが、これらは訪問を受けた側の意に 反する行為があったことは明白です。その他にも記事中では大学建設についての説明会においてフロアから信者が 一般住民を誹謗にする発言がなされた事が記されるなど、仰木の里で行われた中高層説明会で宗教法人幹部が住民席から住民を 装って意見を述べようとしたヤラセ行為の一幕を思い起こさせる出来事も紹介されており、これが事実であるならば場所は変われど 学校予定地周辺住民への対応が変わっていない点は大変残念でなりません。
[関連コンテンツ]
幸福の科学学園、地元説明会に教団幹部が紛れ込んで紛糾【録音データあり】
(やや日刊カルト新聞)
また、今回の「大学設置に向けた姿勢」は、同一学校法人が進めているものであることから「既存校の運営姿勢」とも 考えざるを得ません。一方で、そのようなやり方を結果的に容認してしまった滋賀県の前例が今回の千葉県での事態を 生んでいるといえるのかもしれません。
文科省関係者からのコメントは「是正意見が残った場合、認可は下りない」
記事の結びでは、下記のような文科省関係者のコメントが引用されており、是正意見が残った場合は不認可もやむを得ないとする旨の発言が掲載されていました。
(以下、p135の記事から引用)
学校法人が対象の今回の報道は、仰木の里の住民の間で大変な驚きを持って受け止めています。
記事にあるように「審査さえクリアすればよい」という姿勢であったとするならば、関西校についてはどのような考えを持っているのか、 既に学校設置が行われた地域に広がる不安を解消すべく今回の報道内容に対する真偽、そして全国誌での報道に至った経緯について 説明を求めたいと思います。また、大学設置審査の経過に関する報道は、学園から住民説明会を拒否し続けられている現況にあっては、 学校法人を含む幸福の科学グループの姿勢を知る貴重な情報であり今後も動向を注視したいと考えます。
(以下、p135の記事から引用)
「委員会で審議している内容については非公開なのでお話しできませんが、個人的な考え
としては…」そう前置きした上で、「“審査さえクリアすれば 良い” という考え方には呆れます。
宗教系の大学は世に幾つもありますが、そこではあくまで国際的に通用する基準に達した
学問的な教育がなされています。
例えば創価大学でも、法学などごく普通のカリキュラムがあります。ところが幸福の科学大学は、
全てが『ハピネス (幸福)』で、教育課程が宗教活動そのものになっているのです」審議会では
すでに学校法人の幹部にヒアリングを行っているといい、「大学側は不用意に 『グローバル』
という表現を用いますが、言葉の持つ背景を理解されているのでしょうか。
夏にもう一 度、会で議論しますが、なお是正意見が残った場合、認可は下りないだろうと
思われます」
としては…」そう前置きした上で、「“審査さえクリアすれば 良い” という考え方には呆れます。
宗教系の大学は世に幾つもありますが、そこではあくまで国際的に通用する基準に達した
学問的な教育がなされています。
例えば創価大学でも、法学などごく普通のカリキュラムがあります。ところが幸福の科学大学は、
全てが『ハピネス (幸福)』で、教育課程が宗教活動そのものになっているのです」審議会では
すでに学校法人の幹部にヒアリングを行っているといい、「大学側は不用意に 『グローバル』
という表現を用いますが、言葉の持つ背景を理解されているのでしょうか。
夏にもう一 度、会で議論しますが、なお是正意見が残った場合、認可は下りないだろうと
思われます」
学校法人が対象の今回の報道は、仰木の里の住民の間で大変な驚きを持って受け止めています。
記事にあるように「審査さえクリアすればよい」という姿勢であったとするならば、関西校についてはどのような考えを持っているのか、 既に学校設置が行われた地域に広がる不安を解消すべく今回の報道内容に対する真偽、そして全国誌での報道に至った経緯について 説明を求めたいと思います。また、大学設置審査の経過に関する報道は、学園から住民説明会を拒否し続けられている現況にあっては、 学校法人を含む幸福の科学グループの姿勢を知る貴重な情報であり今後も動向を注視したいと考えます。